日本国外に行く場合、渡航先や滞在期間によってビザが必要な場合と不要な場合があります。オーストラリアは入国する際にビザが必要ですので、入国する前にビザを取得しておかなければいけませんが、そもそもビザとは何でしょうか?どんな役割があるのでしょうか?
今回はオーストラリアのビザ制度を紹介していきます。
1. ビザって何?
ビザとは、入国許可証の役割を持ち査証と呼ばれています。有効なパスポートを持っていて渡航先の国へ入国しても問題ないと証明する書類のことです。渡航先によっては観光などの短期滞在の場合、ビザがなくても入国できる国がありますが、オーストラリアは必ずビザが必要になります。
2. パスポートとビザ
ビザは渡航先によって不要な場合があると説明しましたが、パスポートは必ず必要になります。
■パスポート
各国政府が発行する身分を証明する旅券です。パスポートがなければ、出国はもちろんビザの申請ができません。
■ビザ
渡航先の入国許可証です。ビザが不要な場合は、パスポートだけで入国できる場合があります。繰り返しになりますが、オーストラリアは滞在期間に関係なく必ずビザが必要です。
3. オーストラリアのビザ制度
オーストラリアのビザにはビジネスビザや永住ビザなど様々なビザ制度が導入されていますが、オーストラリア留学を目指す方が必要なビザは以下の3つのビザになります。
学生ビザ
ワーキングホリデービザ
観光ビザ
また、留学後に取得できるビザとして以下の2つのビザあります。
セカンド、サードワーキングホリデービザ
卒業生ビザ
ビザの申請はオンラインでの申請が可能で、非常に便利かつ分かりやすいシステムになっていますが、申請は全て英語で行う必要があります。また、ビザの条件は変更されることがありますので、最新の情報を確認するようにしましょう。
4. 各種ビザの概要
■学生ビザ
オーストラリアの教育機関(高校、語学学校、TAFE、専門学校や大学など)へ3ヶ月以上の留学をする場合に最適のビザです。また、専門学校や大学へ進学することを決めている場合は、語学学校と専門学校、大学など2つ以上組み合わせて申請することもできます。
オーストラリアの学生ビザの特徴として、2週間で最大40時間まで働くことができるので、生活費を稼ぎながら生活できるという学生にとって大きなメリットがあります。注意点は、2週間で40時間を超えて働かないことはもちろん、一定の出席率(80%)を保つこと、OSHC加入などです。
学生ビザは、オーストラリアでしっかりと集中して勉強するためのビザですので、出席率が低いなんてことはないようにしましょう。
■ワーキングホリデービザ
18歳~30歳までの方が申請できるビザです。(申請時に30歳であれば、渡航予定日前に31歳の誕生日を迎えていても問題ありません)最大4ヶ月(17週間)の就学やフルタイムで働くこと(同一雇用主の元で最大6ヶ月)が許可されています。
注意点は、まず就学にしても就労にしても期限を守ることです。また、保険の加入は任意ですが、万が一、手術が必要な病気や怪我をした場合に多額の診察・診療費が請求されますので、補償を考えると加入しておくことを強くおすすめします。
■観光ビザ
最大で3ヶ月間の滞在が認められているビザで、滞在中は教育機関(語学学校や専門学校など)に
通うことが許可されています。注意点は、観光ビザでは働くことが認められていないことです。
また、観光ビザから学生ビザやセカンドワーキングホリデービザへの切り替えができますが、初めて(1回目)のワーキングホリデービザの申請はオーストラリア国内ではできませんので、セカンドと勘違いしないように注意しましょう。
■セカンド、サードワーキングホリデービザ
セカンド、サードワーキングホリデーについては、「オーストラリア・ワーキングホリデー制度」を参考にしてください。
■卒業生ビザ
就学、フルタイムでの就労が認められていますが、一般的にはオーストラリアに長期に渡り移住(永住ビザやビジネスビザ)できるチャンスを探す期間とも見られています。卒業生ビザには、Graduate Work stream(グラデュエートワークストリーム) と Post-Study Work stream (ポストスタディワークストリーム)と呼ばれる2種類のビザがあります。
◆Graduate Work Stream
Skilled Occupation List(SOL)と呼ばれる職業リストに載っている職業に関連する2年以上のコースを受講し修了していることが条件で、最大18ヶ月間の滞在することができる卒業生ビザを取得できます。
◆Post-Study Work Stream
Bachelor(学士)以上の学位が取得できるコースを修了していることが条件で、取得した学位によって24ヶ月間~最大48ヶ月間の滞在が可能です。
卒業生ビザを申請するには、50歳以下であることや申請時に有効なビザを持っていることなどがありますが、特に注意していただきたいのが、英語力を証明する(IELTSのスコアを持っている)ということです。
高等教育機関へ進学した際に、特定のコースを修了することで英語力の条件を満たし入学した場合、英語力を証明することができないということになりかねませんので、必ず確認するようにしてください。
まとめ
ビザとは入国許可証のことで、査証と呼ばれる
パスポートは身分を証明する旅券で出国する際に必ず必要になり、ビザは渡航先や滞在期間により不要な場合もあるが、オーストラリアでは必要
オーストラリアは目的に合わせたビザ制度があるが、各種ビザの詳細は変更になることがあるので最新情報を確認するようにする
ビザ毎に定められているルールがあるのでしっかりと守るようにすること、また注意する点も確認し気をつけるようにする
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