オーストラリアの大学の授業は、レクチャー(講義)とチュートリアル(少人数の授業)に分かれていて、その目的も異なります。
大学の1年間のスケジュールや単位を取得できる基準はどのようになっているのでしょうか?今回は大学の授業や1年間の流れについて紹介していきます。
1. 大学の授業スタイル
オーストラリアの大学では1科目に対して2つの授業形式があります。「レクチャー(講義)」と「チュートリアル(少人数の授業)」です。
■レクチャー
レクチャーは日本の大学と似ていて、大きい教室で教授が用意したパワーポイントなどの資料がプロジェクターに映し出され、それを基に授業を進めていくスタイルです。授業時間は2時間が一般的です。
■チュートリアル
チュートリアルは、少人数(10人~20人)のクラスで、レクチャーで学んだ内容の理解をさらに深めるために行われます。アサインメントと呼ばれる課題が出され、ディスカッション(討論)やグループに分かれてのプレゼンテーション(発表)、実験などがあります。授業時間は1,2時間が一般的です。
アサインメントは科目によって個人で行うものとグループで行うものがあり、その評価がそのまま成績に直結する場合が多く、単位取得に大きく関わってきます。(※コースによってインターンシップが課題に含まれる場合もあります。)
そして、オーストラリアの大学では各学期に大きな試験があり、それぞれMid-Exam(中間試験)、Final-Exam(期末試験)と呼ばれています。
2. 授業のスケジュール
基本的に1学期で3科目~5科目を取り、平均すると4科目が多いです。1科目の授業時間はレクチャーの2時間とチュートリアルの1,2時間、計3,4時間ですので、4科目の場合、週に12〜16時間が授業に必要な時間になります。
同じ内容の講義が週に何度か開講されていますので、週に3日程度に集中させる、また毎日大学に通うことはよいけど午前のみ、もしくは午後のみにしたいなど、柔軟にスケジュールを組むことができます。
レクチャーとチュートリアルの合計が3,4時間で、時間に余裕があるように思えますが、大学では多くの課題が出され、リサーチ、文献の下調べ、プレゼンテーションの準備など授業以外に時間を多く使います。
大学生活においてはこの空いた時間をどう活用するかが非常に重要ですが、勉強ばかりではなく、週末は大学内でイベントも開催されていたり、楽しい行事もありますので、「よく学び、よく遊ぶ」ができるようにスケジュールを組むようにしましょう。
3. 単位取得の基準は?
1科目の評価は、テストのみで判断されることは少なく、プレゼンテーション、エッセイなどのアサインメント、チュートリアルの出席、期末テストなどで総合的に判断されます。例えば、チュートリアルの出席(10%)、アサインメント(20%)、グループプレゼンテーション(30%)、期末テスト(40%)で成績をつける場合、トータルで50%を超えていれば合格(単位取得)となります。
一般的な評価は下記の通りになります。
85%~100% High Distinction(HD)
75%~84% Distinction(D)
65%~74% Credit(CR)
50%~64% Pass(P)
49%以下 Fail(F)
大学によって「P」以上の評価基準が異なりますが、49%以下が「F(不合格)」となることは、変わりません。
4. 大学1年間の流れ
オーストラリアの大学は一般的に入学時期が2月と7月の2回が多くなっていますが、最近は3学期制導入も増えています。おおよそのスケジュールは以下のようになります。
【1年の大まかなスケジュール】
2月~6月 1学期
7月 冬休み
7月~11月 2学期
12月~1月 夏休み
大学によっては夏休み(長期休み)を使って開講される夏季授業(サマーセメスター:3学期)もあります。
まとめ
1. オーストラリアの大学ではレクチャーとチュートリアルの授業がある
2. 1週間のスケジュールが比較的柔軟に組むことができる
3. 単位取得の基準は、最終的に50%を超えていることです。
4. 入学時期は2月、もしくは7月入学が一般的で、進学を希望する場合はどちらの入学時期に合わせて準備するか確認するようにする
不明点などあればお気軽にお問い合わせください。
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