オーストラリア国内ではシェフやパティシエの人材が不足しているため需要は高い傾向にあり、調理師の資格を取得することで、就職にはさらに有利になる場合があります。
調理師のコースや受講資格など、今回は調理師を目指す方向けに情報をまとめました。
1. オーストラリアで調理師を目指す
観光大国のオーストラリアはレストランが多く、調理師の需要は高い傾向にあります。
観光地としてはもちろん、留学先としても人気のオーストラリアのホスピタリティー業界は常に需要があるためレストランやホテルで働くことのできる機会は多くあります。
仮に日本で調理経験がなくても、調理の基礎や食品の衛生管理など実践的なスキルを学ぶことができるコースが充実していますので、一から始める方にも柔軟に対応できる環境が整っています。
そして、SOL(Skilled Occupation List / オーストラリアで求められている職業リスト)に登録されている職業ですので、取得する資格によっては卒業後に卒業生ビザを取得することができる場合もあります。
2. 調理師の資格
調理師の資格にはCertificateⅢ、Ⅳ、Diploma、Advanced Diplomaなどがあり、順に高度な教育になっていきます。
例えば、
CertificateⅢ Commercial Cookery / in Asian Cookery / in Catering Operations
CertificateⅣ Commercial Cookery / in Asian Cookery / in Catering Operations
Diploma of Hospitality Management
Advanced Diploma of Hospitality Management
など様々なコースが用意されています。
3. 調理師になるために必要な英語力
教育機関や資格のレベルにより多少異なりますが、学歴条件は高校卒業、英語条件はIELTS5.5(各科目5以上が必須)が求められる場合が多いです。
英語条件を満たさない場合は、語学学校に通いIELTS5.5を目指すことになりますので、個人差はあるものの6ヶ月~12ヶ月程度は語学学校で英語力を高める必要があります。
もしくは、TAFE(公立の職業訓練校)のダイレクトエントリーコース経由で入学することが認められる場合がありますが、ダイレクトエントリーコースに入学するにも、英語力(中級レベル以上など)が入学条件として求められるので、どちらにしても英語力は必要になります。
4. 調理師のコースと授業の内容
調理師のコースはTAFEや私立のカレッジなどで開講されています。
コース期間は取得できる資格の難易度によって異なり、また、TAFEの場合は州によって管轄が異なるため、授業料はもちろん、入学条件など統一されていませんので注意するようにしてください。
例
TAFE(NSW) CertificateⅢ Commercial Cookery (AU$18,900/12ヶ月間)
TAFE(QLD) CertificateⅢ Commercial Cookery (AU$14,785/12ヶ月間)
TAFE(VIC) CertificateⅣ Commercial Cookery (AU$16,000/12ヶ月間)
TAFE(QLD) CertificateⅣ Commercial Cookery (AU$22,500/18ヶ月間)
※ ニューサウスウェールズ州・NSW / クイーンズランド州・QLD / ビクトリア州・VIC
CertificateⅢとⅣを合わせて24ヶ月のパッケージコースなど同じTAFEでも州によって様々なコースがあります。
授業内容は、実際に現場に立つプロの料理人が講師として基本的な知識やスキル、レストランでの実習、メニュー開発、生産コストなど様々な知識と実践形式の学習を幅広く行っていきます。
一方で、(Advanced)Diploma of Hospitality Managementではホスピタリティー業界の幅広い知識と高いスキルを学ぶことができます。
5. 卒業後の就職
調理師の資格を取得後、オーストラリアに限らず英語圏の国で仕事をすることができます。
オーストラリアの場合、調理師が不足していることからレストランやカフェ、ホテル、病院で調理師として就職できる可能性があります。
コース修了後、卒業生ビザを申請し取得後、現場での経験を積み、その後の就労ビザ取得に繋げることができる場合もあります。
まとめ
オーストラリアでは調理師が不足していることから需要が高い傾向にある
調理師の資格はCertificateⅢ〜Advanced Diplomaまで様々なコースが用意されている
IELTS5.5が最低限必要で、ダイレクトエントリーコース経由で英語条件が免除される場合がある
調理師コースはTAFEやカレッジで開講されており、TAFEの場合、州によって管轄が異なるため、各種条件の確認をしっかりと行う必要がある
調理師不足のため、オーストラリアで就職できる可能性がある
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