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保育士を目指す

オーストラリアでは日本同様に夫婦共働きが多く保育士やベビーシッターの需要が高くなっています。保育士として働くには、専門学校やTAFE、大学などで開講されているチャイルドケアのコースを修了し、学位の取得が必要になります。今回は保育士を目指す方向けに、教育機関に通う期間や費用、必要な英語力などの情報をまとめました。

 
1. 保育士を目指している方

オーストラリアで保育士を目指している方は、

  • 子供が好きなので、子どもと関わる仕事がしたい

  • 幼児教育に興味がある

  • 幼児教育を専攻していて、海外の幼児教育も学びたい

  • 海外の保育経験を日本で活かしたい

など、様々な思いでチャレンジされています。


子供が好き、将来幼児教育関係で働きたいなど、これから保育士を目指す方もいらっしゃいますが、どうすればオーストラリアで保育士として働けるのでしょうか?


続いてオーストラリアで保育士として働くために必要なことを説明していきます。

 
2. 保育士として働く

オーストラリアで保育士として働くには、オーストラリアの学位(Certificate、Diploma、Bachelor)が必要となり、それらが職業資格になります。

(※CertificateはⅢ以上のコースが対象です。)


後ほど説明しますが、日本の国家資格でもある保育士の資格は、オーストラリアではほとんどの場合認められません。そのため、専門学校やTAFE(公立職業訓練校)、大学でチャイルドケアのコースを受講しなければいけません。


それぞれの学位について下記の表にまとめました。



このように、それぞれの学位には就職後に就けるポジションの違いがあります。


また、日本と同じように保育士と幼稚園教諭では明確な違いがあり、幼稚園教諭を目指す方は大学進学も視野に入れてください。


将来的にどこを目指すのかゴールを明確にすることで逆算してプランを組みやすくなりますので、参考にしてください。

 
3. 入学条件

教育機関(専門学校や大学など)に入学するには、

  • 学歴条件

  • 英語力条件

この2つの条件を満たす必要があり、


【専門学校・TAFE】

  • 高校卒業

  • IELTS5.5(各科目5.0以上)

【大学】

  • 高校卒業・CertificateⅢの幼児教育コースを修了していること

  • IELTS6.5(各科目6.0以上)

となります。

※専門学校・TAFEの英語条件は最低限の条件であり、州によっては同じTAFEでも5.5以上や6.0以上のスコアが条件となっている場合があります。

大学(Bachelor)へ入学する場合の学歴条件は、大学によってDiplomaコースを修了していることが条件となる大学もあります。

 
4. コースの期間と費用例

3つの州のTAFEで開講されているコースを例に英語条件や費用をまとめました。



期間は12ヶ月〜、英語条件は州によってスコアが多少異なります。


QLD(クイーンズランド州)

SA(サウスオーストラリア州)

WA(ウェスタンオーストラリア州)

 
5. 日本の保育士資格

日本で取得した保育士の資格は、ほとんどの場合、オーストラリアで活用することはできません。


その理由は、日本とオーストラリアで保育士になるために必要な学習内容(取得単位)に大きな違いがあるからです。


保育士の資格を持っていることで、単位が一部免除になる可能性はありますが、これも卒業された学校により条件が異なる上、多くの場合で免除される対象となりませんので、改めてコースを受講することが必要です。

 
6. 卒業生ビザと永住権

SOL(Skilled Occupation List / オーストラリアの職業リスト)内のMLTSSL(Medium and Long-term Strategic Skills List / 不足している職業リスト)に載っている職業の勉強を2年以上している場合、18ヶ月間滞在可能な卒業生ビザ(Graduate Work stream)が発行されます。


また、Bachelor(学士号)を取得した場合は24ヶ月~最大48ヶ月滞在可能な卒業生ビザ(Post-Study Work stream)が発行され、保育士コースでDiploma以上のコースを修了した後すぐに帰国ではなく、海外で保育士として仕事をする経験を積むことができます。


そのため、Diploma以上の学位を取得することが、卒業生ビザ取得に繋げる最低条件となります。


また、永住権についてですが、child care centre manager(保育分野における上位の職種)がMLTSSLに載っており、Bachelorで4年間 + マネージャーのポジションでの職歴が必要となるため、取得するのは非常に厳しいのが現状です。


※永住権に関しては、スポンサーとなっていただける企業を見つけることが前提となります。

 
まとめ
  1. 保育士を目指している方は、幼児教育に興味がある、海外の保育経験を日本で活かすなど様々な思いでチャレンジされている

  2. オーストラリアで保育士として働くには、オーストラリアの学位が必要。

  3. 保育士のコースを受講する教育機関に入学するには、学歴条件と英語力条件を満たす必要がある

  4. 同じTAFEでも州によって英語力条件が異なる

  5. 日本の保育士の資格はオーストラリアで活用できない場合がほとんど

  6. 卒業生ビザの取得にはDiploma以上の学位を取得すること、また永住権の取得に関しては現実的に厳しい状況となっている

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