スタディアブロードは大学生を対象としたプログラムの一つで、オーストラリアの大学に1学期、もしくは2学期（1年間）入学し、オーストラリアの大学で単位を取得することができます。取得した単位が認められれば卒業する時期が遅れることはありません。今回は、スタディアブロードプログラムの参加条件や単位認定、オーストラリアの大学編入についてまとめました。
1. スタディアブロードって何？
日本の大学を休学しオーストラリアの大学に学部入学、そして、オーストラリアの大学生と一緒に授業を受けることのできるプログラムです。
目的や希望に合わせて自由に留学先の大学と履修したい科目を選択することができます。
また、プログラムを通して取得した単位は在籍している日本の大学で認められる場合がありますので、単位として認められるかどうか大学側に確認するようにしましょう。
オーストラリアの大学スタートは2月、7月、10月が一般的です。
これらの時期に合わせる必要がありますが、仮に英語力が足りない場合は大学附属の語学学校で不足分の英語力を補うための期間も考慮しなくてはいけません。
その場合、追加で留学期間を延長するか、大学附属の語学学校で半年勉強し残りの半年を大学課程で勉強することもできます。
2. プログラムに参加する条件
オーストラリアの教育機関へ入学するには「英語力条件」と「学歴条件」の2つの条件を満たす必要があり、これはスタディアブロードのプログラムでも同じです。
その他の条件を合わせた3つの条件を見ていきましょう。
英語力条件
学歴条件
その他の条件
【英語力条件】
オーストラリアの大学に入学できる英語レベルは、IELTS6.0以上が目安となっていますが、医療系や理系コースの一部ではより高い英語力条件が求められます。
条件の英語力より低い場合は大学附属の語学学校からスタートすることができます。
【学歴条件】
学歴条件は高校や大学成績をスコアで表したGPA（5段階評価）で2.5～3.0以上が求められます。
学歴条件を満たさない場合は、GPAの基準を設けていない大学の中からスタディアブロードのプログラムを受けることもできますが、選択肢を広げるためにも一定水準の成績を残せるようにしましょう。
【その他の条件（日本での専攻や履修分野について）】
スタディアブロードで学ぶ分野や専攻によっては、日本の大学で勉強している学部や専攻、また、すでに履修した科目が一定の条件を満たしていることが条件となります。
例えば、高校、大学を通して高等数学を履修していない場合、オーストラリアの大学で数学知識を条件とするコースを受講することはできません。
このようにスタディアブロードで勉強する内容は、日本の大学やこれまでに履修した分野や専攻に関連している必要があることを理解しておきましょう。
3. スタディアブロードの流れ
Griffith University（グリフィス大学）を例にスタディアブロードの流れを説明していきます。
希望する大学が決まった後の流れは、
プログラムの選択
英語力のチェック
学びたい分野の選択
を行います。
グリフィス大学のスタディアブロードプログラムは以下の2つです。
English + University（語学学校 + 大学）
Community Internship（インターンシップ付きのプログラム）
参加条件、必要書類、各プログラムで英語力に応じ語学学校に通う期間の目安は下記の通りです。
また、グリフィス大学で学べる分野はビジネス、ホスピタリティ、ツーリズム、IT、デザイン、芸術など幅広く、日本の大学で勉強している内容と関連性がある分野がありますので、目的や希望に合わせて選ぶことができます。
渡航の時期や留学期間は、語学学校に通う期間（英語力）によって異なり、仮に、English + University（語学学校 + 大学）のプログラムを2022年11月スタートとした場合、
IELTS5.0 2022年6月〜語学学校スタート
IELTS5.5 2022年8月〜語学学校スタート
が目安となります。
4. 単位認定について
オーストラリアの大学で授業を受けることにより科目の履修を認め、単位を取得できる制度です。
つまり、1年間の留学期間がありますが、取得した単位が日本で認められる場合、日本の大学を4年間で卒業できることになります。
ただし、取得できる単位数はスタディアブロードを通してどの授業を履修するかによって異なります。
スタディアブロードで履修できる科目を事前に確認し、日本の大学ですでに履修済みか、もしくはこれから履修する科目であるのかをしっかりと理解し4年間で卒業できるか確認するようにしましょう。
5. 大学編入について
取得した単位は、オーストラリアの大学に進学する際に利用することが認められており、2年次に編入することができます。
最初は1年間で帰国することを考えていたけれど、大学編入に興味が出てきたなど、途中で進路変更する場合においても柔軟な対応が取られており、編入を目指すことができます。
ただし、スタディアブロードで履修した科目全てが大学卒業に必要な単位として認められるというわけではありません。
というのも、編入する学部とスタディアブロードで履修した科目に関連性がなければ、単位として認められないからです。
将来的に大学編入も考えている場合は、編入を希望する学部と関連する科目を選択するようにしておきましょう。
まとめ
スタディアブロードとはオーストラリアの大学生として授業を受けることができるプログラム
参加条件は「英語力」「学歴」「専攻、履修分野」があり、条件を満たしていない場合でも参加できる方法がある
希望する大学決定後は、大学のプログラム、英語力のチェック、学びたい分野の選択をする。また、英語力に応じて出発する時期が異なる
取得した単位が日本で認められる場合、日本の大学を4年間で卒業できる
取得した単位はオーストラリアの大学に編入する際に利用できるが、編入する学部と関連した科目を履修していることが必須
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