日本での大学進学といえば、大学入試ですね。その大学入試は2021年、大学の共通入学試験が「大学入試センター試験」から「大学入学共通テスト」に代わったばかりですが、オーストラリアの大学入試はどのようなものかご存知でしょうか。
今回は高校卒業後、オーストラリアの大学に進学する方法を紹介していきます。
大学への進学方法
日本での一般的な大学進学方法はご存知の通り「大学入試」がメインです。日本とオーストラリアの大きな違いはこの大学入試で、オーストラリアの大学進学には入試がありません。
基本的には「高校の成績」と「英語力」の2つが大学の求める基準をクリアしているかどうかが入学できるかどうかの判断になります。(※音楽や芸術系に進学の場合は、ポートフォリオの提出や実演を求められる場合があります。)
それではオーストラリアの大学に進学する際、具体的にどういった進学方法があるのか見ていきましょう。
(必要な英語レベルなど、大学や学部、また高校の成績によって進学方法は異なりますので、一般的な方法として以下に記載します)
大きく分けて3つの進学方法があります。
ただし、英語力が初級レベル(IELTS4.0程度 ※1)の場合、語学学校に通い希望する進学方法で進めるように、英語力を身につける必要があります。
※1 IELTS(アイエルツ) : オーストラリア、イギリス、アメリカなどの英語圏で留学、就労、移住を希望する人の英語力測定の試験
それでは、一つずつ見ていきます。
■ファウンデーションコース経由
ファウンデーションコースとは、海外留学生向けの大学進学準備コースです。このコースは大学や大学付属のカレッジで受講でき、その目的は大学の授業にしっかりとついていける英語力を身につけると同時に大学で必要な学習方法、レポートの作成など総合的に勉強することです。
コース期間は8ヶ月~12ヶ月で、規定の成績でコースを修了するとIELTSのスコアなしで大学に入学することができます。
受講条件の目安は、「高校の成績(5段階評価中2.5以上)」と「英語力証明(IELTS5.5・アカデミックモジュール)」が必要です。(大学によって条件は異なります)
英語力が基準を満たしていない場合は、語学学校で基礎となる英語力を身につけた後で受講する、もしくは進学英語準備コース(English for Academic Purposes - EAP)を受講しコース受講条件を満たす方法などがあります。
■ディプロマコース、TAFE経由
ディプロマコースとは、大学1年次と変わらない授業内容を受講できるコースで期間は8〜12ヶ月間です。
ファウンデーションコースではコース修了後に大学1年に進学するのに対して、ディプロマコース修了後は取得した単位を大学に移行することができ、大学2年次に編入することができます。
ただ、全ての大学でこのコースを受講できるわけではありませんし、コースを修了しても提携先の大学でないと編入できませんので進学希望の大学に編入できるかどうかは事前に必ず確認するようにしましょう。
受講条件はIELTS5.5が一般的であり、ファウンデーションコースと同じ英語力ですので、単位が移行できることを考えると大学を卒業するまでの時間と費用の節約ができます。
また、オーストラリアにはTAFE(Technical and Further Education)と呼ばれる職業訓練専門学校があり、TAFEでディプロマコースを受講することにより提携大学へ進学することができます。大学の授業には大人数で受ける講義の他に、少人数のクラスに分かれ、ディスカッション(討論)やプレゼンテーション(発表)を行う授業がありますが、TAFEではそういった実践的な授業を積極的に行うので、早い段階で大学で学習する為に必要なスキルを身につけることができます。
■大学に直接入学
高校卒業後、直接大学に入学する方法です。一部のコースではディプロマコース経由での大学入学が認められていません。この方法で進学でする場合、英語力や成績のハードルが高くなります。一般的にIELTS6.0〜IELTS7.0が必要となります。
直接入学をお考えの方は、大学と学部の詳細をお伝えいたしますので、お問い合わせください。
まとめ
オーストラリアの大学には入試がありません。大学に入学するためには、「英語力」と「高校の成績」が大学が求める基準を満たしている必要があります。
高校卒業後、大学進学する方法は、下記3つの方法があります。
1. ファウンデーションコース経由
2. ディプロマコース・TAFE経由
3. 直接大学入学
英語力が足りない場合は、語学学校で英語力を身につけた後で、それぞれの方法に進むことになります。
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