オーストラリアで看護学を学ぶのは経験者に限らず未経験者の方も、そして男女問わず多くの方がチャレンジしています。看護の資格は就職に強いのはもちろん、永住権の取得にも有利に働く場合があります。また、他の多くの国々で認められる資格ですので、様々な選択肢が生まれることでしょう。
看護学のコース期間は、最終学歴や看護資格の有無、そして英語力によって異なりますが、具体的にどのようになっているか説明していきます。
1. 英語力条件
看護学を受講するための英語力はIELTS7.0(アカデミックモジュール・各セクション7.0)以上となっており、高い英語力が必要になります。そのため、IELTS、もしくはTOEFL iBTなど英語力検定試験を受け、自身の英語力がどのくらいのレベルなのか知ることが重要です。そうすることで、逆算して準備を進めることができます。
2. 看護学のコース期間
看護学のコース期間は最終学歴や看護資格の有無によって異なります。
期間は1年~最大で4年間に分かれていますが、どなたでもチャレンジすることができます。
期間の目安として参考にしてください。
続いて、最終学歴と看護資格の有無でケース別に紹介します。
【ケース1:看護資格なし、最終学歴が高校卒業の場合】
オーストラリアで看護師の資格を取得するためには、高等教育機関(大学相当)でBachelor Degree(学士号)以上の学位が必要となります。つまり、看護学の勉強をスタートする前にDiplomaやFoundationのコース(約1年間)を受講し修了しなければいけません。
看護学の学士課程が3年間ですので、合わせて約4年間となりますが、Diplomaコースを経由し所定の成績で修了すると単位移行ができる場合があり、その場合3年間となります。
また、中には高校卒業時の成績によりDiploma、もしくはFoundationのコース修了が免除される場合があります。その場合は、英語力の条件(IELTS7.0)を満たすことだけに集中して学習することができます。
【ケース2:看護資格あり、最終学歴が専門・短大卒業の場合】
看護専門学校や医療短期大学卒業の方で、看護師資格を持っている場合は、通常の3年間より短い1年~2年の看護コース(カーディン大学、西シドニー大学など)を修了することでオーストラリアの正看護師としての登録資格を取得することができます。
看護資格を持っていない場合は、ケース1と同じ条件となり、3年~4年となります。
【ケース3:看護資格なし、最終学歴が大学卒業の場合】
ケース2と似ていますが、通常より短い看護コースを修了することで看護師の登録資格を取得できる場合があります。また、日本の大学で取得した単位によっては、Master(修士号)のコース(2年間)を修了することで登録資格を取得できる場合もあります。
【ケース4:看護資格あり、最終学歴が大学卒業】
看護学部を卒業し、資格を持っている場合、英語力が基準を満たしているかどうかで期間が異なります。英語力が足りない場合は、英語学校に通い英語力の条件を満たすまでの期間が必要になります。
一方で、英語力条件を満たしている場合は、書類審査で就学することなく資格を取得できる場合があります。
3. 看護学登録資格について
オーストラリアの大学でAustralian Health Practitioner Regulation Agency(AHPRA)という医療従事者登録・審査機関に認められたコースを修了後、登録資格を取得できます。
しかし、これは看護師として登録されるわけではなく、別途、AHPRAで看護師登録の必要がありますので注意しましょう。以前は管轄が州単位で行われていましたが、現在は国の管轄となっており、一度取得すればどの州でも看護師として就労することができます。
まとめ
看護学を受講するには、IELTS7.0(アカデミック・モジュール)が必要
看護学のコースは看護資格の有無、また最終学歴によって異なる
登録資格を取得後、別途看護師登録の必要がある
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