国際バカロレア（International Baccalaureate : IB）資格を取得したインターナショナルスクールの卒業生は直接大学へ入学することができます。実際にオーストラリアや日本を含め、世界の多くの国々の大学で受け入れられていますが、大学進学方法や入学の基準などはどのようになっているのでしょうか。今回はIB資格を持っている方向けにオーストラリア大学進学方法をまとめました。
1. 国際バカロレア資格（International Baccalaureate : IB）について
国際バカロレア（以下IB）資格を取得したインターナショナルスクールの卒業生は直接大学へ入学することができます。
資格を取得するまでの過程は、3歳～19歳の年齢に応じて3つのプログラムが用意されています。
初等教育（Primary Years Programme : PYP）対象 3歳～12歳
中等教育（Middle Years Programme : MYP）11歳～16歳
ディプロマ課程（Diploma Programme : DP）16歳～19歳
ディプロマ課程を修了し、統一試験に合格すると、IB資格を取得したものと認定されます。
2. 大学進学方法
オーストラリアの大学に進学する場合、以下の3つの方法があります。
ファウンデーションコース（大学進学準備コース）経由で入学
TAFE（公立の職業訓練校） / 専門学校経由で2年次に編入
直接入学
大学の入学条件（「学歴条件」と「英語力条件」）を満たす必要があるため、条件を満たさない場合は、直接入学以外の進学方法を選ぶことになります。
IB資格を取得している方は、統一試験のスコアによって直接大学入学を目指すことができ、多くの大学でIB資格が認定されていますが、大学全ての学部が受け入れを行なっているわけではありません。
また、大学毎で入学できる学部の基準スコアが設定されているため、統一試験で取得したスコアが進学を希望する大学の基準スコアに達しているかどうか必ず確認をするようにしましょう。
3. 大学別のIB基準
大学入学に必要なIBスコアの基準がありますが、例としてメルボルン大学とクイーンズランド大学のIBスコア基準を紹介します。
このようにIBスコアの基準は、大学、そして学部によって異なります。
IBスコアは目安となりますので、入学条件と合わせて必ず確認するようにしましょう。
4. IBスコアが基準に満たない場合
大学は学部入学に必要なIBスコアを開示していて、その基準を満たしていれば合格となります。
仮にIBの統一試験で十分なスコアを取得できなかった場合でも、ファウンデーションコース経由や TAFE / 専門学校でディプロマコースを経由し編入するなど学部進学する方法があります。
しかし、ファウンデーションコースやディプロマコースを受講するにも最低限のIBスコアが必要です。
例えば、
統一試験で取得したスコア IBスコア25
学部入学に必要なスコア IBスコア30
ファウンデーション受講の条件 IBスコア23
この場合、学部入学の基準を満たしていないので、ファウンデーションコース経由に進路変更し、大学入学を目指す形になります。
※大学によってファウンデーションコースを受講するのに必要なIBスコアは異なります。
5. 出願
出願には2つのスコアを使うことができます。
予想スコア（Predicted Score）
最終スコア（IB Diploma Final Score）
3月に卒業予定の方は、11月に統一試験（IB Diploma Final Exam）を受け、最終スコアを取得することになり、統一試験の前（9月～10月）にIBの予想スコアが分かります。
予想スコアで出願する場合、その時点での合格見込みが分かることやスコアによっては条件付き合格（Conditional Offer）をもらえることもあります。
一方で、十分な予想スコアが取れなかった場合、最終スコアが出るのを待って出願することもできますし、進学準備コースやDiploma / 専門学校経由の編入を視野に入れて準備を進めることになります。
最終的な合否判定は最終スコアを提出後になりますが、出願することで必要な準備がより明確になり時間を有効活用することができます。
まとめ
国際バカロレア資格は国際的に認められている大学入学資格
統一試験のスコアによって直接大学に入学することができる
IBスコアの基準は大学とその学部によって異なる
IBスコアの基準が条件に満たない場合は、ファウンデーションコース経由やTAFE / 専門学校経由の編入で大学入学を目指す
予想スコアと最終スコアで出願できる
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