日本では英語力証明といえば英検、またTOEICを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、オーストラリアの英語力証明はそれらとは異なります。オーストラリアのみならず、イギリス、カナダなどの英語圏で英語力測定の試験として実施されているのがIELTSです。今回はIELTSについて紹介していきます。
IELTSについて
IELTSとは、International English Language Testing Systemの略称です。
海外留学や大学進学の際に必要な英語力を証明するための検定試験で、
「アカデミック・モジュール」
「ジェネラル・トレーニング・モジュール」
と呼ばれる2つの試験に分かれています。
次項でこの2つ試験の違いについて紹介していきます。
2つの試験の違いは?
■ アカデミック・モジュールとテスト内容
英語圏の高等教育機関(専門学校や大学)に進学を希望する方が、教育機関の求める入学基準を満たすだけの英語力を備えているか判断するテストです。
試験は全4科目
ライティング
スピーキング
リスニング
リーディング
で構成されていて、大学の講義、講演、論文などを想定した設問が多く出題されています。
■ ジェネラル・トレーニング・モジュールとテスト内容
英語圏で就職、移住を考えている方が、ビザを申請する際に英語力証明として提出するのに必要なテストです。
試験はアカデミック・モジュール同様、全4科目ですが、試験内容は職場や日常生活でのやり取りを想定した設問が出題されています。
スコアと計算方法について
IELTSのスコアは、1~9(1が最低スコア、9が最高スコア)の範囲で0.5きざみで表され、合格、不合格というものはありません。
また、各セクション(ライティング・スピーキングなど)の4つの科目を平均したスコアをOverall(オーバーオール)と呼びます。
例えば、大学進学にアカデミック・モジュールのIELTS6.0が必要という場合、このOverallが6.0必要ということになります。
スコアの計算方法は4科目の合計を4で割るだけですが、合計スコアによっては小数点以下が0.125きざみになります。
この場合、数値が近い方(5.125 = 5.0、5.375 = 5.5など)をスコアとする、また0.25と0.75に関しては繰り上げするというルールになっています。
以下の図を参考にしてみてください。
このIELTSスコアにより、進学や就労の際に求められる英語力を証明することができます。
受験資格と費用
IELTSの受験資格は16歳以上で、受験料は25,380円(税込)です。
受験会場は、北は北海道、南は福岡まで都市や地方中堅都市など各地で実施されていて、受験後に受け取る成績証明書には各セクション毎のスコアと総合評価のスコアが書かれており、有効期限は2年間と定められています。
受験費用が決して安いとは言えませんので、しっかり対策をして現状のベストスコアを出せるようにしましょう。
まとめ
IELTSは留学の際に必要な英語力を証明する試験で、留学目的によって
「アカデミック」
「ジェネラル・トレーニング」
か選ぶ必要があります。
希望される大学や就労先が求める英語力の基準を満たせるように、準備を怠らないようにしましょう。
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