オーストラリア留学を検討している方なら一度は聞いたことがあるかもしれない「TAFE」という教育機関。ただ、TAFEがどんな教育機関かいまいち分からずになかなか前に進めない方もいるかもしれませんね。今回はそんな方たちのために、TAFE、そしてTAFEQLD焦点を当てて紹介したいと思います。
【目次】
TAFEについて
TAFEの特徴
TAFE QLDで提供されている分野とコース
TAFE QLDの入学条件
英語力条件を満たさない場合
卒業後の進路
1. TAFEについて
TAFE(テイフ)とは Technical and Further Education の略で公立の職業訓練校のことで、オーストラリアにある公立大学同様にオーストラリア政府が州毎に管轄を分けて運営を行っています。
TAFEは職業訓練校というだけあって、実践的な授業がメインでコース修了後に即戦力として活躍できる人材育成に重きを置いています。
この後のTAFEの特徴でも詳しく紹介しますが、オーストラリア国内の仕事であればその全てをカバーしていると言われるほど幅広いコース提供を行っています。
そのため、キャリアアップや就職・転職に必要な専門技術を習得するためにコースを受講している現地オーストラリアの学生も非常に多いです。
また、TAFEで身につける知識やスキルは仕事に直結するだけでなく、提携している大学への進学や編入を目指してTAFEに進学する海外留学生も少なくありません。
では何故、直接大学へ進学するのではなくTAFEを経由して進学するのか、それはTAFEの特徴に大きな理由があるからです。
2. TAFEの特徴
TAFEの特徴は大きく分けて、
コース数が多い
授業料が安い
大学進学・編入ができる
就職に有利
上記4つの特徴があります。
それぞれ見ていきましょう。
コース数が多い
受講者の多いビジネスやIT、ホスピタリティーなどのコースに加え、オーストラリアの先住民であるアボリジニ学やワインメーキング、馬産業(競走馬の調教など)、マリンスポーツなどユニークなコースまで思いつく限りの幅広いコース提供を行なっています。
授業料が安い
大学1年間の学費と比べて非常に安く、学費重視の方にとってはおすすめの進学先となります。
メジャーなビジネスコースの費用を同じクイーンズランド州にある大学と比較してみましょう。
大学/TAFE | コース | 授業料/年間 |
グリフィス大学 (Griffith University) | Bachelor of Business | $33,500 (約340万円) |
セントラルクイーンズランド大学 (Central Queensland University) | Bachelor of Business | $33,360 (約343万円) |
テイフクイーンズランド (TAFE QLD) | Diploma of Business | $11,715 (約120万円) |
2024年5月現在、円安の影響もあり日本円で換算すると大学でかかる年間の学費は高くなっています。
極端な例なのかもしれませんが、ビジネスコースで学費を大学と比較すると約1/3になりますが、コースによって学費は異なるため必ず志望コースの詳細を確認するようにしてください。
※AUD$1=¥102換算
大学進学・編入ができる
TAFEのコース修了後、大学進学または、履修した単位を提携大学へ移行することで編入することができます。
TAFE QLDの提携大学は、
キャンベラ大学
クイーンズランド工科大学
グリフィス大学
サザンクロス大学
ジェームズクック大学
などがあり、全ての単位を大学に移行できれば2年次編入することも可能です。
ただし、編入できるのはTAFEで受講したコースの関連学部であること、また関連学部であっても移行できる単位数が大学、編入するコースによって異なるため、TAFEで取得する単位がどれだけ大学へ移行できるか進学前にあらかじめリサーチしておくとスムーズです。
弊社にお問い合わせいただいても回答させていただきますのでお気軽にご連絡ください。
就職に有利
冒頭でTAFEは職業訓練校であり、即戦力となる人材育成に重きを置いていると紹介しました。
加えて、少人数のクラス編成で学生一人一人がスキルアップできるように配慮しています。
そのため、現地オーストラリア人の学生や社会人にも就職、キャリアアップなどの目的で人気の進学先となっています。
※専門性の低いコースは必ずしも就職に有利になるわけではありません
3. TAFE QLDで提供されている分野とコース
テイフクイーンズランド(TAFE QLD)で提供されている分野とコースは下記の通りです。
分野 | コース |
Accounting and finance Business and management Government Legal Cyber security Information and communications technology(ICT) IT networking and systems administration Software and website development | |
Digital screen and media Games and interactive design Fashion design Jewellry design Acting Music Graphic design Interior design and decoration Photography Visual arts Floristry Cultural arts | |
Community services Disability services Aged care Mental health services Early childhood education and care Education support AMEP(Adult Migrant English Program) IELTS testing SEE(Skills for Education and Employment) TESOL English language courses Training and assessment Education support School alternative for adult learners Senior College Unilearn Library services | |
Animal studies Veterinary nursing Agriculture Horticulture Floristry | |
Nursing Allied health Dental Laboratory science Sports and fitness | |
Aviation Maritime Rail Transport and logistics Resources and mining Water operations | |
Events management Travel and tourism management Beauty services Hairdressing & barbering Baking and patisserie Butchery Cookery Hospitality Brewing Retail | |
Air-conditioning and refrigeration Electrotechnology Bricklaying and stonemasonry Building design Carpentry and joinery Civil construction Building and construction Painting and decorating Plumbing Tiling, plastering and flooring Engineering Manufacturing and design Printing Automotive electrical technology Heavy automotive industries Light automotive Motorbike and bicycle mechanics Safety |
上記の通り、TAFE QLDでは8つの分野に分かれ非常に多くのコースが提供されていて、ほとんどの職業がカバーされています。
各分野をクリックするとTAFE QLDのページに移れますので、参考にされてください。
※コースによって受講条件が異なりますので、志望コースが決まったら必ずコース詳細を確認するようにしてください
4. 入学条件
2024年3月23日の学生ビザ条件の変更に伴い、TAFE進学による学生ビザ発給条件がIELTS6.0となりました。
そのためこれまでのIELTS5.5では学生ビザが発給されないため、TAFE進学の前にそもそもオーストラリアに入国ができません。
TAFE進学を検討されている方は、希望される留学時期までにしっかりとIELTSのスコアを取れるように準備しましょう。
5. 英語力条件を満たさない場合
IELTS6.0のスコアに満たない方は、TAFEの進学英語コース(EAP)を受講し、必要な英語力を身につけた後で進学するという方法があります。
ただし、このEAPにも英語力条件が定められていて、IELTS5.0以上の英語力が必要となります。
学生ビザの条件変更に伴い、英語力は避けては通れない条件となりますので、留学前から英語の勉強をする時間を作るように工夫するようにしてください。
6. 卒業後の進路
TAFE卒業後の進路は主に
大学進学・編入
就職
の2つに分かれます。
大学進学・編入に関してはこれまでに紹介してきた通り、提携している大学へ進学・編入します。
また、就職する場合は分野によってそれぞれ異なります。
例えば、
Business and ITでAccounting and financeのコースを修了した場合、
会計士(Accountant)
会計事務員(Accounts clerk)
監査人(Auditor)
簿記係(Bookkeeper)
保険事務員(Insurance clerk)
給与担当員(Payroll officer)
購買担当員(Purchasing officer)
など会計に関連した様々な職業が候補となります。
各分野における卒業後の進路も上記の表にある分野をクリックして確認できますので、興味がある分野を確認してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか?
TAFEという教育機関について少しは理解できましたか?
最後におさらいすると、
TAFEは公立の職業訓練校で実践的な授業が多く、卒業後に即戦力として活躍できる人材育成に重きを置いている
TAFEの特徴として、コース数が多い/授業料が安い/大学進学・編入ができる/就職に有利の4つがある
TAFE QLDでは8つの分野に分かれ非常に多くのコース提供がされている
入学条件は学生ビザ発給に必要なIELTS6.0以上
IELTS6.0未満の場合は進学英語コース(EAP)受講後に進学できるが、EAPを受講する条件はIELTS5.0以上が必要
卒業後の進路は提携大学への進学・編入、もしくは専門性の高いコースであれば就職することもできる
弊社では定期的に大学(カレッジやTAFEを含む)/大学院進学の説明会を実施しております。
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