オーストラリアは治安が良い国として知られており、生活面において比較的安全な環境が整っていますが、教育面においてはどうだと思いますか?
教育面においても世界でも珍しい留学生のためのESOS(イーソス)と呼ばれる法律があります。今回は、ESOSとはどのような法律なのか、留学生にとってどういう役割を果たしてくれるのか、など紹介していきます。
1. ESOS(イーソス)とは
ESOSとは、質の高い教育と安全に学べる環境を留学生へ提供することを目的とした教育サービスの法律です。教育機関はオーストラリア政府により監視が行われ、留学生は下記の権利が保護されています。
入学前に教育機関(教育機関の代理店を含む)から最新かつ正確な情報を受け取る権利
学費の支払い、払い戻しなど教育機関と書面による合意書を取り交わせる権利
支払いした分の教育を受ける権利(コース提供が不可能となった場合、払い戻しを受ける権利と別のコースに代える権利が含まれる)
知る権利(学生サポートサービスの利用方法、留学生担当者、単位の取得が可能かどうか、入学の延期や停止、取り消される可能性のある時期について、教育機関が求める必要条件、出欠の記録、教育機関を変更する場合の手続きについて、教育機関に対する苦情や訴訟の手続きについて)
2. 学生の責任
ESOS法によって留学生の権利が保護され、教育機関の責任については上記で説明してきた通りですが、学生の責任にはどのようなものがあるかみていきましょう。ESOS法では留学生側にも、学生ビザを保有している留学生として下記の責任があるとしています。
学生ビザの条件を満たすこと
海外留学生保険(OSHC)に加入していること
教育機関との同意書に記載されている条件を満たすこと
住所や連絡先の変更は教育機関に通知すること
受講するコースにおいて十分な成績を維持すること
出欠記録を取っている場合、教育機関が定めているルールに従うこと
学生が18歳以下の場合、滞在先やサポートなどの取り決めを守ること
加えて、Commonwealth Register of Institutions and Courses for Overseas Student(CRICOS・留学生向け教育機関・コースの連邦政府登録制度)に登録されている教育機関やコースで勉強する必要があります。これは、CRICOSに登録されていれば、留学生に必要な基準が満たされている教育機関、またコースであることが保証され、安心して教育を受けることができるためです。
まとめ
オーストラリアには世界でも珍しい、ESOSと呼ばれる法律があり、教育の品質保証の他、留学生の権利が保護されており、教育機関にはその権利を保護するために様々な責任がある一方で、学生側にも果たすべき責任がある。
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